公益社団法人二本松青年会議所

理事長所信

PRESIDENT BELIEF

はじめに

私は二本松が好きだ。

私は二本松で生まれ育った。しかし、祖父は双葉の生まれで、私の父が幼い頃に二本松に越してきたのだという。家はニットを編む機械の音が遅い時間まで聞こえる自営業だったが、私は県外でシステムエンジニアとして社会に出た。それでも毎週のように二本松に戻ってきていた。32歳の頃にいくつもの転機が重なって、大好きな二本松にUターンすることができた。そして36歳でJAYCEEになった。そして今も二本松が大好きだ。

生まれ育った街を好きと思い続けてこられたことは、きっと幸せなのだと思う。そして、そう思える人が増えて欲しいし、二本松はそうなれる街だと信じている。

私は経営者ではないし、リーダー気質でもない。それでも、メンバーと多くのパートナーの協力があれば、自分が好きな二本松のために、より良い二本松を次代に残すために、JCならばきっと出来ることがあるはずだ。地域の輝く個性を調和させて、JCだからこそ出来ることを実現させよう。

新野 成輝

公益社団法人 二本松青年会議所
第49代理事長 新野 成輝

ニューノーマル時代における青年会議所運動

2020年1月に国内で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されて以来、2021年8月には1日に2万5千人以上の感染者が確認されるほど国内でも感染が拡大しました。

度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重点措置による経済活動の停滞により、2020年度の実質GDPは前年度比4.6%減となり、リーマン・ショックのあった2008年(同3.6%減)を上回るマイナス成長となりました。しかし、2022年の前半にはワクチン接種率の向上と治療薬の登場により、コロナウイルスと共存する新しい生活様式(ニューノーマル)下で経済が回復すると予想されています。

また、この未曾有の事態に、多くのデマや誹謗中傷が広がったことも忘れてはいけません。私達は、ニューノーマルにおいて正しい情報をもとに判断し、地域を牽引するリーダーとなって青年会議所運動を進めます。

会員拡大

地方におけるJCの会員候補はほぼ間違いなく他の青年世代の団体からも勧誘を受けている人物でしょう。当然、身体は一つしかありませんし、時間も有限です。その中でJCが選ばれるためにはどうしたらいいのでしょうか。答えが簡単ではないことは全国のLOMが拡大に苦戦していることからも明らかですが、JCに対するネガティブなイメージを払拭し、私達の運動・活動に共感を持ってもらえるようにJCの価値をきちんと伝えることが必要なのは間違いないと思うのです。

私にとってJCの最大の価値は、人脈や学びなど数々な機会が提供されることです。そして、別のメンバーとってはまた違うJCの価値があることでしょう。それらのJCの価値をお互いに共有し、そしてその根底にある理念を再確認し、発信することで、拡大に繋げましょう。

SDGsの実践的な取り組みの推進

損保ジャパンの2021年7月の調査によれば、日本におけるSDGsの認知度は76%を超え、SDGsや社会課題を意識した行動を起こしている人の割合は40%を上回りました。2019年に日本青年会議所がSDGsを日本で一番推進する団体として行動を始めて以来、私達各地の青年会議所もSDGsの取り組みを進めてきました。また、国連においては2030年までのSDGs達成に向け、取り組みのスピードを速めるため、2020年1月から「行動の10年」がスタートしています。

誰ひとり取り残さない持続可能な二本松の実現のため、私達二本松青年会議所もSDGsの実践的な取り組みを推進していきます。

二本松少年隊の顕彰

戊辰の戦火において、二本松藩の武士の子らは自らの意志で郷土を守るために命がけの戦いに出陣しました。二本松少年隊の隊士たちは地域のために率先して行動しました。私達JAYCEEに求められているのも、同じく自ら進んで行動することだと思います。多くの幼い命が失われたという史実を通して、命の大切さと郷土愛を伝えるため、二本松少年隊の顕彰授業を行います。また、私達もこの授業で講師を務めることで、二本松少年隊を顕彰する団体としての意識を深め、率先して行動する姿を子どもたちに示します。

第52回福島ブロック大会in二本松の開催

2022年7月に、ここ二本松の地でブロック大会が開催されます。「ニコニコ共和国」として一世を風靡した岳温泉を開催地として、2021年から岳温泉観光協会と協議を進めています。県北エリアの3JCとは動員だけではない協力体制を築くために副主管の締結を行うなど、福島ブロック協議会を始めとしたブロック大会に関連する各種協力団体との連携を取りながら、岳温泉を中心に市内全体にも波及する大会を構築し、ブロック大会の4つの益の根幹である「地域益」を最大化して、持続可能な地域起こしに貢献します。

JCの事業から場としての福幸祭へ

2010年に始まった「少年隊花火大会」と翌2011年に発災した東日本大震災からの復興のために始めた「福幸祭」は、二本松青年会議所のメイン事業となりました。先輩達の計り知れないご尽力の積み重ねによって認知度も高まり、いまや多くの市民から開催を待ち望まれるような存在となり、「福幸祭」に出させてほしいというありがたい言葉をいただくことも増えました。

一方、2020年に更新されたJC宣言は「社会の課題を解決することで持続可能な地域を創ることを誓う」と結んでいます。課題解決という観点で見た時、またメンバーへの負荷を考えたとき、JCが主催し続けることの是非を考えるべきときが来ているのではないでしょうか。主催の移管やパートナーとの共催化など、考えうる選択肢を排除せず、より良く持続可能な地域を創ることのできる「場」となることを目指して福幸祭を開催します。

震災を忘れないために

2021年3月11日、市内の中学生から寄せられたメッセージを乗せて、100個のLEDランタンが夜空に浮かび、そして花火と共演しました。二本松青年会議所はにほんまつDMOとの共催として実行委員会にメンバーが出向し、この事業を開催しました。

東日本大震災から10年が過ぎ、市内の仮設住宅もすべて撤去され、震災の記憶が徐々に薄れていっています。しかし、持続可能な地域づくりのためにはあの震災を忘れずに、これからの防災・減災に活かし続けなくてはいけません。まずはわたしたちが震災を忘れないために、改めて震災を振り返り学ぶ機会を設け、二本松の防災・減災意識につながる発信を行います。

二本松青年会議所50周年に向けて

二本松青年会議所が日本で556番目の青年会議所として、1974年2月24日に認証を受けて以来、来る2023年で丸50年を迎えます。この節目の年にあたってどのような記念事業や式典を行うべきか、メンバー内はもちろんOB諸兄からのご意見もいただきながら、余裕をもった周年事業構築のために準備を進めます。

結びに

「やさしく、つよく、おもしろく」「アマチュアの心でプロの仕事を、楽しそうにやる」

これは私の好きな会社の企業理念と、尊敬する科学者の行動原理を表した言葉です。どちらも「おもしろく」「楽しそうに」という、ともすると仕事や研究とは遠く感じる言葉が使われていますが、私にはこの言葉がスッと入ってきました。脳科学的には人は行動を起こすから「やる気」が出てくるし、笑顔を作ると「楽しく」なるそうです。

JCにおいては、役は望んで得ることは少なく、与えられるものかもしれません。しかし、その役を受ける決断をしたのは間違いなく自分なのです。

責任ある青年世代として、地域の未来のために、まずは「わたし」から動き出しましょう。