27歳、私に、大きな人生の転機が訪れました。
二本松青年会議所への入会です。
青年会議所に入会しなければ、先輩方をはじめ、こんなにも多くの尊敬する方々に出会うことはありませんでした。そして、志高くまちを良くしていこうと、切磋琢磨し運動を行っていくこの団体での活動は、私の人生を大きく変えることとなりました。
私は、二本松市本町で自営業を営む家庭に生まれました。私が小学生の頃は、本町も人通りが多く活気盛んだったことを覚えています。町場に住んでいたこともあり、家業を継ぐことになってからも、まちを良くしていこうと考える気持ちは常に持っていました。しかし、まちを良くしていくためにどうしたらいいのか、すべきことを実行することはできませんでした。青年会議所は、地域が抱える課題を学ばせてくれ、その解決のための運動を行わせてくれました。そして、二本松市本町という、限られた地域課題解決への考えだけでなく、二本松市の課題を考え解決していくことが、必要であるということを気づかせてくれました。広い視野を持つことの大切さを学ばせてくれました。 私たちの活動エリアとする、現在の二本松市は、平成の大合併により、旧二本松市、旧安達町、旧岩代町、旧東和町の1市3町が合併し、誕生しました。それぞれの地域には、歴史と伝統文化、自然があります。郷土愛を育むことができる、とても魅力あるまちです。 私は、このまちに住み暮らす一人でも多くの人に笑顔が広がる社会となるために、運動を行っていきます。
公益社団法人 二本松青年会議所
第50代理事長 加藤 大史
新型コロナウイルス感染症、ロシアによるウクライナ侵攻、それらに影響され、社会が抱える問題は、私たちが生活する身近なところにも表れています。未来がどうなっているかは誰もわかりません。ただし、未来を創るための運動は、誰しもができるのではないでしょうか。私たち青年会議所は、社会の課題を解決していかなければなりません。SDGsは、持続可能な社会を目指すために、作られました。まずは、この普遍的な目標を忘れず、私たちが行う運動と掛け合わせ、平和で豊かな社会を実現してまいります。
地域を変える原動力は、人です。今、青年会議所は会員の減少が課題となっています。人口減少や、経済の低迷に伴い、相対的に考えれば、必然といえるのかもしれません。最盛期では、60名を超える会員がいました。今はその3分の1に迫ろうとしています。しかし、想いを共感してもらえる人財は、必ずいます。私たちが行う事業や活動、また、それを通して得られる価値をわかりやすく伝え、入会へと導いていきます。
まちに熱くなれる、そんな格好いいことは他にありません。
私が、一つ自信をもって言えること。青年会議所の会員になれば、必ず、変わります。まず、自分が。そして、まちが。
仲間が増えたその先にある未来は、必ず、明るい豊かな社会があると確信しています。
二本松少年隊顕彰授業は、本年で、9年目を迎えます。その間、二本松少年隊の歴史を通し、郷土愛や、命の大切さを学んでいった子どもたちは、約3,000名を超えました。郷土愛とは、何か。命の大切さとは、何か。このことを考えていくことは、二本松市の人口減少の抑止に少なからず結びつくと考えます。そして、二本松少年隊が幼くして戦い、命を落としていった歴史を伝えていくことは、平和な社会を築くことに結びつくと考えます。二本松少年隊の行動は、物語ではなく、史実です。史実である重みも、真剣に考え、教え伝え、健全な二本松を繋いでいきます。
東日本大震災、発災の年、私は、入会二年目でした。福島県は、原子力発電所の事故により、甚大な災害を被りました。人命、ふるさと、大切な多くを失い、福島県が悲しみに包まれていました。会員の一人ひとりが、少しでも心が安らぐ場所を作ろうと、震災復興に奮起していました。また、福島の幸せを願う事業として、福幸祭が誕生しました。第1回福幸祭は、私の青年会議所運動の原点です。福幸祭は、創意と工夫を重ね、昨年は、12回目を迎え、地域で活躍する他団体が、それぞれに目的をもった事業を同時開催するという事業構築を行いました。本年は、更に二本松青年会議所と地域団体が密接に関わりあい相乗効果が生まれる、地域に根付いた事業を築いていきます。
二本松青年会議所は、公益事業を通して、市民に運動を発信しています。近年は、継続事業がその主体となっています。しかし、創立当初、継続事業は、存在しておりませんでした。地域課題を考え解決するために、何をすべきか、考え行動に移したその時の想いを、今、改めて考える必要があります。青年会議所は、市民に意識変革をもたらす団体です。本年は、新たな地域課題を考える起点となる行動を起こしていきます。
「数百年の伝統を誇る我が郷土にも、時の流れと共に多難な時代が到来せんとしている。我等青年会議所は将来如何なる事態の発生にも冷静に対処し、我が郷土の健全なる発展の担い手とならんがため、相集い、相修練する場を見い出した。福島青年会議所を始めとする、県内先輩青年会議所の指導の下、66名の若人ここに結集し、英知と勇気と情熱をもって行動することを誓う。」
1974年2月24日、二本松青年会議所の運動が始まりました。
本年は、創立50周年を迎えます。
その歴史の中で、その時その時が、とても濃い時間であったことは、想像に難しくありません。だからこそ、今日まで繋いでくださった先輩方へ敬意を表し、また、幾多の困難の時に、快く二本松青年会議所へご支援くださった多くの皆様へ感謝を伝える一年としていきます。
2023年の二本松青年会議所は、英知と勇気と情熱を持った25名の青年でスタートします。創立を宣言した日から、脈々と引き継がれてきた半世紀の灯を消すことはできません。
これからも、地域から必要とされ続けられる団体として、「感謝。そして未来へ」一年目を出発します。